人は平等ではない by 仏陀

仏教は平等思想ではない

人は平等ではない。

これは最古の仏典、「スッタニパータ」
(「ブッダの言葉」、中村元訳、岩波文庫)で
ブッダが述べている言葉です。

日本では一般に
平等思想を説いているとされる仏教ですが、
原始仏教ではこのように説かれていたとは
初めて知る人には驚きかもしれません。

この「人は平等ではない」という考えには
いろいろな解釈があると思います。

どのような解釈が通説なのか僕は知りませんが、
ここは個人的に以下のように解釈してみました。

 

梵我一如が根本思想

仏教及びその元となったバラモン教では、
いわゆる梵我一如という真理を悟ることを
人々は目指していました。

この梵我一如とは簡単に言えば、
宇宙の根本原理(ブラフマン、梵)と
個人の本体(アートマン、我)が
同一のものであるということです。

個人の本体とはこれもまた様々な言い方がありますが、
つまりは自分という存在者(存在しているもの)のことです。

では宇宙の根本原理とは何のことなのでしょうか?

こちらも解釈は様々にあるようですが、
要は宇宙や僕らといった存在者を存在者たらしめるもの、
宗教的な名称で言えばそれが「全知全能の神」であり、
また道教でいう「タオ(道)」であり、
日本ではしばしば「無」と表現され、
ハイデガーには「存在」と呼ばれたもののことです。

つまり存在者の出処であり、
帰るところのことでもあるので、
ざっくり言ってしまえば
それは「死の世界」でもあります。

以上から梵我一如とは言い換えれば、
自分という存在者とそれを存在させてくれているもの
(それはブラフマンか神かタオか
無か存在かもしくは何ものか)
が全く同じものであるということです。

 

全ては同じ存在である

さて、この前提に沿うと、
存在者は自分に限らず全てブラフマンという根本原理と同一なので、
一見して自分とは全く別の存在者に見えるもの…
例えばそれは君がよく会う友人であったり、
思いを寄せるあの子であったり、気に食わないあいつであったり、
ペットの犬や猫、もしくは生物とはみなされていないそこの置物や、
そこに転がるゴミ屑でさえ…は
全て自分と同じものであって、
識別するのは間違っているということになります。

そしてここにおいて平等も不平等も
全く無意味な考えになってしまいます。

さらに「人は平等ではない」という考えは
梵我一如の思想と組み合わせると、
「人は平等である」という考えよりも
ずっと強力な友愛思想となります。

「人は平等である」という考えの下では
平等と言いつつもそこではまだ自分とそれ以外という
人間の区別が前提となっています。

そのため他人との俗物的な不平等を気にしつつ、
しかも平等下では精神的に物足りなさを
感じることになりかねません。

しかし、梵我一如を前提とした平等の否定の下では
自分の眼の前に広がる世界は即ち自分であるのだから、
彼は自分を扱うように世界を扱うことになります。

 

仏教の外から見る梵我一如

現に世界はそのようにして
僕らの眼の前に存在してはいないでしょうか?

ちなみに梵我一如の思想は
宗教とか哲学だけが言っている考えではありません。

宇宙物理学の分野でも、
世界の始まりの際にはある一つの物質だけが存在し、
今存在するものは全てそのある一つの物質から
分かれてできたものであるとされています。

つまり、時間を無視すれば、
僕らはあの遠く離れた星たちとでさえも
同じ一つのものなのです。

 

仏教思想が世界を救う

現在、世界はかつてないほど人々が
分断されている状態にあります。

それは政治的にも経済的にも心理的にも
あらゆる面で起こっています。

そして、ほとんどのいがみ合いの底には
「同じ人間なのに何であいつだけ」といった
平等を求める心が見え隠れします。

また一方で意見の排他的な主張のし合いには
「自分とあいつは違う」という
識別する心が根底にあります。

でも、3000年も前に人々は
ブッダという答えを見出しています。

スッタニパータの中で彼はこうも言います。

「形態と名称にとらわれるな」

識別は無駄です。

僕ら存在者は全て同じ一つの存在なのです。

 

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