言葉のキレを研ぎ澄ます方法

重い言葉、軽い言葉

言葉というのは進化します。

どういうことかというと、
周りの環境が変わったり、
自分自身が変わったりすることで、
同じ状況に直面したとしても、
使う言葉が変わってくるということです。

例えば、独裁政治が崩れて、
民主主義が台頭してきた時代には、
政治家が「国民のために!」
と叫ぶのは、人々の心をとても大きく
掴んだことでしょう。

でも、時が経って、
政治家というのは嘘つきだと
みんなが思うようになると、
「国民のために!」といくら叫んでも、
誰も信じてくれなくなります。

逆に、昔は人前で話すのが苦手で、
会議中ずっとモジモジしていた会社員でも、
営業成績が上がったり、
何かとてつもないアイデアを閃いたりすれば、
毎日の挨拶ですら、
とても大きく印象が変わってきます。

よりわかりやすい例を挙げれば、
「この壺には1000万円の価値があります」
という言葉を、
新宿の居酒屋で呑んだくれている
しがないサラリーマンが言うのと、
「いい仕事してますね〜」でおなじみの
「なんでも鑑定団」の中島誠之助さんが
言うのとでは、
信頼度が全く違うわけです。
言葉の信頼については別記事で詳しく説明

でも、そのしがないサラリーマンが、
その後骨董品について、
誰よりも真面目に猛勉強したなら、
「この壺には1000万円の価値があります」
と言う言葉は、聞く人にとって
かなり真実味を帯びてきます。

このように、言葉というのは、
それを発する人が違えば、
当然重みは変わってきますが、
同じ人であっても、
その人自身の努力や行動、
もしくは周りの環境によって、
かなり意味が変わってくるのです。

 

同じ言葉でもキレに違いが出るのはなぜか

この事実は、文章やコピーを書く人にとって、
とても重要です。

なぜなら、街中や本の中で
「あ、これいい言葉だな」と感じたものは、
簡単に自分で使うことができないからです。

たとえ、「いい言葉だな」と感じて、
イエス様の「汝の敵を愛せよ」を
水をぶどう酒に変えるような
奇跡を起こしたことのない
あなたが書いたとしても、
イエス様と全く同じ力を発揮することは
ほぼ100%あり得ないからです。

でも、多くの人は、
これと同じような間違いをしています。

この言葉を使えば、もしくは、
この表現手法を使えば、
読者の心に絶対に響く!と考えて、
言葉を乱用している人が、
たくさんいます。

僕が昔バイトでのぞいたコールセンターは、
「電話応対は高い声で!」とだけ
教えていましたが、
高い声で受注が上がるのであれば、
誰も苦労しないわけです。

同様に、コピーライティングの世界では、
読者の心に響く広告文章には、
五感に基づく言葉を入れ込むのが
効果的だとよく言われていますが、
それはとても一面的な考察です。

なぜなら、たとえ五感に基づく言葉を
文章の中にたくさん入れ込んだとしても、
それらが事実に基づかない嘘であれば、
遅かれ早かれ読者はそのことを
見抜いてしまうからです。

実際、業績を落とす会社は、
多かれ少なかれそういう嘘をついています。

言葉扱う上で最も大切なのは、
事実です。

事実に基づかない言葉は、
全て嘘になってしまいます。

だから、五感に基づいた表現も、
空想して考え出したものは
読者の心に響きませんが、
実際に自分が感じたことであれば、
読者の心に届く可能性は極めて高いです。

『悲しくてやりきれない』で有名な
ザ・フォーク・クルセイダーズの
北山修さんは、歌詞を書くときに
涙を流しながら書くことがあるという話を
聞いたことがありますが、
そうやって書かれた言葉は、
確実に誰かの心に響くわけです。

 

言葉のキレを研ぎ澄ます方法

言葉というのは、それを発する人や
発せられた状況で、
大きく意味が変わります。

そして、人の心に響くのは、
常に事実に基づいた言葉です。

これらを綜合していくと、
自分が発する言葉が
進化していく可能性が見えてきます。

それは例えば、
居酒屋のしがない中年サラリーマンが
骨董品の勉強を猛烈にすれば、
「この壺には1000万円の価値があります」
という言葉にも、重みが出てくる
といった具合にです。

つまり、今は自信のない言葉であっても、
あなたのこれからの行動次第で、
その言葉のキレも、重みも、
全て変わってくるということです。

そして、もっといえば、
今は誰にもなかなか伝わらない
曖昧な言葉ばかりしか紡ぎ出せないとしても、
いろんな経験や学習を積むことによって、
とても明確で、鋭いキレを持った
言葉を発することができる可能性が
出てくるわけです。

これは例えば会社の起業理念などを
見れば明らかです。

起業当初はなかなか明確な目標や
行動規範が定まらなかったとしても、
行動を重ねていくにつれ、
理念が明確になっていく企業は
たくさんあります。

人間にしても、
歳を重ねれば重ねるほど、
行動すれば行動するほど、
自らの哲学が固まっていきます。

あの孔子も、50歳まで行動を重ねたからこそ、
その歳でようやく志が定まったわけです。

でも、逆に言えば、
50歳になるまでの行動のエッセンスを
20歳くらいまでに経験していたのなら、
志はもっと若い頃に立っていたかもしれません。

何れにせよ、力強く、キレのある言葉、
読む人、聞く人の心に突き刺さる言葉というのは、
発する人の行動によって、
大きく変わってきます。

そういう意味では、特にライターなど、
言葉を扱うことを仕事にしている人は、
壁に囲われた部屋の中で静かに本を読んだり、
文章を書いていたりするだけでは
いけないわけです。

寺山修司は『書を捨てよ町へ出よう』
という作品を作りましたが、
言葉を研ぎ澄ますには、
まさにそうした行動が必要なのです。

 

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